Hemp/麻

Hemp/麻

Hemp/麻

1 アサ科の一年草。高さ1~2.5メートル。茎はまっすぐに伸び、 葉は手のひら状の複葉で対生。雌雄異株。夏、黄緑色の小花を穂状 につけ、秋に実が熟す。中央アジアの原産で、熱帯から温帯にかけて 栽培され、茎の皮から繊維をとり、麻糸にする。種子からは油をとる。 大麻(たいま)。あおそ。《季 夏》「ゆり出だす緑の波や―の風/惟然」2 茎の靭皮(じんぴ)から繊維をとる麻・亜麻・苧麻(ちょま)・黄麻 (こうま)や、葉から繊維をとるマニラ麻・サイザル麻などの総称。 また、それらから製した繊維や織物。          大辞泉より

大麻(タイマ,おおあさ)とはヘンプ(HEMP)という植物のことをいいます。アサ科の1年草で、雌雄異株の双子葉植物であり、学名を”Cannabis Sativa L”(カンナビス・サティバ・エル)といいます。成長すると約110日間で高さ3~4mに達し、茎の直径は2~3cmとなります。害虫や雑草にも強く、土地や水を汚染する農薬と化学肥料をほとんど必要としないため,農薬の空中散布なしでは栽培が難しい綿花(コットン)と比べるととても環境にやさしい作物です。またすべての部位を余すこと無く活用でき、衣服だけでなく、食用としては麻の実を、住宅用の建築素材、土に戻るプラスチック、紙、実から搾る油は化粧品の原料などに使われています。どこでもすくすく育ち、変化の多様性に富んだヘンプは石油と森林に替わる可能性を秘めた農作物として、また、様々な生活習慣病を改善する新しい健康食品として、また医療の分野でも世界中で注目されています。衣・食・住・医・エネルギーをすべてを賄うことのできる大麻からつくられる商品は、およそ50000種類にもなるといわれています。

多種ある麻の中でも最も天然の機能性にあふれ、地球環境にやさしい、それが「ヘンプ」です。

麻(ヘンプ)栽培の特徴

 

;農薬・化学肥料が不要

  ヘンプは害虫に強く、栽培において、農薬・化学肥料を使用する必要がなく、栽培の手間があまり要しません。
  農薬が用いられていない畑は非常にクリーンな環境です。

 

;成長が非常に早い

  100~120日で3~4m程に成長し、採取することが可能です。
  雑草よりも早く成長するため除草剤を使う必要もありません。

 

;輪作が可能

  麦やトウモロコシなどの輪作体系の中で栽培することができます。
  モノカルチャー (大規模単一栽培)による環境負荷の増大がありません。

 

;土壌か改良される

  ヘンプは根をくまなく土壌中に張りめぐらせるため、収穫後はふかふかな土壌となります。また、少しの水分で  育つため、農作物の耕作に適さない土地(不良土)でも活き活きと育ちます。日本では、昔から、痩せた土地を  改良するために麻を植えてソバや野菜を植えてきました。
  また、ヘンプを栽培することで、土壌中に溜まってしまった硝酸性窒素濃度(窒素を含む化学肥料、有機肥料、  畜産廃棄物、生活排水などが原因)を低減させる効果もあります。(硝酸性窒素は、酸素欠乏を引き起こす原因  となる上に発ガン性物質にもなりえます。)

 

;あらゆる土地で栽培可能

  冷帯、温帯、熱帯に問わず、痩せた土地でも肥沃な土地までどこででも栽培可能です(北極、南極、氷雪体、ツ  ンドラ、湿地帯は除く)。暖かい地方では、二毛作も可能です。

日本

神道の神事において浄化の儀式に大麻(ヘンプ)は罪穢れを祓うものとして使われてきました。

そして、伊勢神宮のお札のことを「神宮大麻」と言い、大麻とは天照大神の御印とされています。

「日本で大麻を衣服や釣り糸や食用として使用した痕跡は、縄文時代に遡り、福井県の鳥浜遺跡からは1万年前の大麻の種が発掘されているます。縄文前期の土器の縄目は大麻の縄で付けられたものも多く、鳥浜遺跡からは大麻で作られた縄も発掘されているが、これは、大麻で作られた遺物としては世界最古のものである。」

長吉秀夫著「大麻入門」(幻冬舎新書) より抜粋

 

大麻草(=麻)とは、縄文時代の昔より日本人の生活(衣・食・住)と密接に関わってきた植物であり、大麻(ヘンプ)の歴史は日本人に深く結びついています。穂は神道の儀式、祭事用・神事用に、種は食用、葉は肥料や飼料、茎の皮は糸、茎の芯は壁材や燃料用など、精神的にも実生活でも有用な資源として欠かせない素材でした。

医療用としても江戸時代の博物学者貝原益軒の『大和本草』に大麻(アサ)の項があり、麻葉の瘧への治療薬としての効能、日本で大昔から麻が植えられていた様子が日本書紀や舊事紀に見られることなどが記されており、使用されていた歴史があります。

また、元々古来から日本で栽培されてきた大麻は麻薬成分をほとんど含まないと言われています。第二次大戦前はその栽培が国家によって奨励されてきました。

かつての日本人の生活の中では、赤ちゃんが生まれる時のへその緒は麻糸で切り、子供は麻のように丈夫にすくすく育つようにとの親の願いから麻の葉模様の着物で育てられ、結婚式では夫婦が末永く仲良く幸せであることを願って夫婦の髪を麻糸で結ぶ儀式が行なわれ、日常生活では、麻の鼻緒で作った下駄を履き、麻布でできた着物や褌(ふんどし)を身に付け、麻の茎の入った壁や天井に囲まれた家に住み、麻糸で作った畳の上で過ごし、夏は麻糸で作った蚊帳(かや)で寝ていました。食品としては、京都の名産である、七味唐辛子やいなり寿司に麻の実が入っております。時期的には、七夕と麻布のゆかりも深く、古くからの文献にも記載されております。また、仏教行事としては、お盆には麻の茎(おがら)を燃やして迎え火、送り火とし、先祖を奉るという風習は各地で存在しております。上記の写真はすべて大麻を使った伝統的な産物です。

戦後、麻栽培農家は免許制となり、現在では日本全国で数十件となってしまいました。古来から精神性や生活と密接な関係にあった麻文化を継承し、未来的なバイオマス資源としても多様な有用性を持つ麻を今こそ見直し、生かすきっかけにしたいと考えています。

世界

麻は古代から人類の暮らしに密接してきた植物で、世界各地で繊維利用と食用の目的で栽培、採集されてきました。

種子(果実)は食用として利用され、種子から採取される油は食用、燃料など様々な用途で利用されてきました。

しかし、20世紀半ばより、米国や日本を始めとしたほとんどの国で栽培、所持、利用について法律による厳しい規制の対象となりました、しかし近年この植物の茎から取れる丈夫な植物繊維がエコロジーの観点から再認識され、生産と利用が拡大しつつあります。繊維利用の研究が進んだ米国、欧州では、繊維利用を目的とし品種改良した麻をヘンプ(hemp)と呼称し、規制薬物および薬事利用を指し使用される事の多い植物名、カナビス(cannabis)と区別しています。

産業用(麻布等)栽培は、国際連合食糧農業機関(FAO)の統計サイト FAOSTAT Classic によれば、世界における麻の生産量は1960年代は毎年30万トン前後あったものの、1990年代からは6万トン前後となり、20年間で5分の1程度には減少してます。(ただし、この数値にはインド麻の他にサンヘンプなども含まれている。)

2014年にはアメリカの農業法が精神に作用する成分を含まない麻の栽培を限定的に許可しました。2015年の米国議会調査部(CRS)の報告書では、麻製品の市場は、フランス、イギリスやルーマニア、ハンガリーでも活発となっております。

 

世界の先進国G8、約40カ国で産業利用されされています。

 

中国は、また、国家として抱える諸問題を解決するだけでなく、国家としての国際競争力を高めるために、産業用ヘンプを国策として取り組んでいます。人民解放軍の専門研究機関を筆頭に、各産業分野のリーディング・カンパニー(先導をいく企業)、そして、各地の大学の研究機関と連携をとったヘンプの産学官・研究開発ネットワークを築いて展開しています。